東京株式市場は米国のイラン政策の所為で【断末魔型相場】の断崖の岩頭に接近中

ソレイマニ司令官の殺害を抗議する人々

「力強い変化の始まりの年」と予想した【庚子】の令和2年大発会であったが、米国によるイラン革命防衛隊の精鋭コッズ部隊を長年指揮してきたカセム・ソレイマニ司令官をドローン攻撃で殺害したことから波乱の幕開けとなった。


昨年末の大納会が29年ぶり高値で終えたことを考えると歴史の転換点というものが、如何に突然にやって来るかという事実を考えさせた。

イランと米国の歴史的因縁

1月6日(月)の東京株式市場は寄り付きより大きくギャップをとって下落、途中多少の揺らぎはあったが400円を超える下げで終えている。

米軍の攻撃を受けたイラン革命政権は反米世論に火をつけて、報復反撃を予告している。

トランプ大統領はもしイランが米国市民に攻撃を加えるならば、52の地域(以前イラン大使館占拠事件で人質となった米国人が52人だった)を攻撃目標に選定済みであるとして、露骨に対抗心を剥き出しにした。

これはジミー・カータ元大統領が再選を目指していた1979年11月4日にイランの宗教指導者ホメイニ師に率いられた革命が起こり、当時のパーレビ国王が亡命を余儀なくされたイラン革命の最中に、在テヘランの米国大使館が不法に占拠されて、職員と家族の52名が人質とされて救出作戦も失敗したため、共和党のロナルド・レーガン候補に歴史的大敗を喫したことを思い起こさせる。

イラン革命政府はカーター大統領が失意のうちに退任した当日に人質を解放していた。

この事件以来、誇り高い米国世論にとってイランが宿命的な敵対国となっている。

第三次世界大戦勃発の危機

昨年の大晦日にイラク大使館をイランの支援を受ける民兵組織「カタエブ・ヒズボラ(神の党旅団)」の構成員らが襲撃し大使館構内に侵入をはかった事件があったが、地元イラクの治安部隊もこの襲撃を容認していたらしく、「イライラ戦争」以来ギクシャクしていた両国の関係好転が画策されていた。

その影の舞台を取り仕切る主役がソレイマニ司令官であった。

ソレイマニ司令官の殺害を抗議する人々

ソレイマニ司令官の殺害を抗議する人々 参照元:AP/AFLO

イランは歴史的に親日国であるから、日本にとっては同国がイラクと手を結んだとしても直接的影響は少ないはずなのだが、安倍政権は中東ホルムズ海峡への海上自衛隊の護衛艦と哨戒機を派遣することを閣議決定しており、当然のことながら同海域で戦闘が起これば日本も米軍側に立って戦うことにならざるを得ない。

イスラム原理主義支配下のイランは表面的に親日であっても革命政権の常で極めて排他的であり、北朝鮮などのカルト国家からミサイル兵器や核兵器開発などで支援を受けているので、我が国にとっても将来的には敵国となることを覚悟すべきだろう。

イラン側は米国と全面戦争をしても勝ち目が無いことは承知しており、政権崩壊へと繋がるのを避けたいため、反米テロ組織への支援を中心に非正規軍を最前線に投入し、世界的な反米世論を盛り上げるという戦術をとるに相違ない。

米国による司令官殺害に新冷戦を担う中国は激しく抗議しており、第三次世界大戦への導火線となる可能性も捨てきれないのだ。

※事件を報道するテレ朝ニュース https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000173003.html

大発会での株価急落は今年の相場を象徴している

ほぼ一本調子で上昇して来た昨年の米国株価に追随して、東京株式市場も大方右上がりの上昇トレンドを継続して来たが、今年は初っ端から赤信号が灯ってしまった。

上げれば下げるし、下げれば上がるのが株式相場であるから、通常大きなギャップも必ず埋められている。

翌日も下落継続ならば材料の信憑性が強く、翌日に反発となれば事態好転への期待が残されていることになる。

1月7日(火)の日経平均株価は反発に転じており、個人投資家は現在の中東危機をそれ程は材料視していないと言える。

株式相場のチャートは丁度地震の揺れ具合が描く時の針のグラフと同じように、前震から本震そして余震へと至るのに似ている。

地震の時の波動

地震の時の波動 参照元:RBB TODAY

株式相場の急落は短期波動になるので、長期波動を差し引いた場合には地震波動に近くなるのではないか。

また時間軸で見れば、株式相場のチャートも地震波動のグラフも、短期から中期あるいは長期に至るまで、自己相似(フラクタル)を作ることにも留意したい。

大発会はまだ前震に過ぎず、いつ本震に見舞われるかは分からないので、急落から暴落の【断末魔型】となって「断崖の岩頭」に立つことになるかも知れないのだ。

個人投資家の神経質な対応に揺れる一年となりそうだ。